ラストがおもしろい!『アルキメデスの大戦』 感想(ネタバレ)

★★★★★★★★☆☆

東大受験をモチーフとした作品『ドラゴン桜』を生み出した三田紀房の連載漫画『アルキメデスの大戦』を映画『永遠の0』や『STAND BY MEドラえもん』を世に送り出した山崎貴が実写化。

映画映画『アルキメデスの大戦』のレビューです。

作品データ

公開日:7月26日

製作国:日本

配給:東宝

上映時間:130分

主演:菅田将暉

監督:山崎貴

公式サイト:https://archimedes-movie.jp/

映画『アルキメデスの大戦』予告【7月26日(金)公開】

おすすめ度

★★★★★★★★☆☆(8/10)

ラストは必見!

では詳しく見ていきましょう。

あらすじ

1933年(昭和8年)。欧米列強との対立を深め、軍拡路線を歩み始めた日本。海軍省は、世界最大の戦艦を建造する計画を秘密裏に進めていた。だが省内は決して、一枚岩でなく、この計画に反対するものも。「今後の海戦は航空機が主流」という自論を持つ海軍少佐・山本五十六は、巨大戦艦の建造がいかに国家予算の無駄遣いか、独自に見積もりを算出して明白にしようと考えていた。しかし戦艦に関する一切の情報は、建造推進派の者たちが秘匿している。必要なのは、軍部の息がかかっていない協力者…。山本が目をつけたのは、100年に一人の天才と言われる元帝国大学の数学者・櫂直 。ところがこの櫂という男は、数学を偏愛し、大の軍隊嫌いという一筋縄ではいかない変わり者だった。頑なに強力を拒む櫂に、山本は衝撃の一言を叩きつける。「巨大戦艦を建造すれば、その力を過信した日本は、必ず戦争を始める」…この言葉に意を決した櫂は、帝国海軍という巨大な権力の中枢に、たった一人で飛び込んでいく。天才学者VS海軍、かつてない頭脳戦が始まった。同調圧力と妨害工作のなか、巨大戦艦の秘密に迫る櫂。その艦の名は、【大和】…。

公式サイトより

感想(ネタバレ)

山崎貴がすごいのか三田紀房がすごいのか


結論から言うと本作は最後まで面白い展開だなって思ったんですがそこでふと思ったのがこの作品は三田紀房がすごいのか、山崎貴すごいのかということ。

三田紀房は本作の原作者で東大受験を題材にした『ドラゴン桜』を代表作に持つ漫画家でその他の彼の作品も現代社会を反映した自己啓発的な作風となっております。

私自身も三田紀房の『ドラゴン桜』や『インベスターZ』などの作品を読んだことがあり、画力はともかく内容自体はとてもおもしろいと思っていました。

本作の原作は読んだことはないのですが実写化されるということはそれなりに人気があり内容も良いものとなっているのでしょう。

そして本作の監督である山崎貴は『永遠の0』や『ALWAYS 三丁目の夕日』などの日本アカデミー賞作品賞を受賞した作品でも監督をつとめた監督で世間からの評価も高い映画監督です。

もちろんこの両名どちらもすごいんでしょうが本作の面白さは監督の山崎貴のすごさあってこそのものだというふうに思いました。

初っ端から”戦艦大和”の戦闘シーンが始まり沈没するまでの過程が描かれ作品に一気に飲み込まれ、その後のストーリー展開的には”大和”の造船を阻止するために”菅田将暉”演じる数学の天才、 櫂直がその頭脳を活かして尽力するというものです。

主人公である櫂直たちに希望が見えたと思ったら次なる絶望が目の前に現れ希望が見えたと思ったら絶望がまた現れるという展開で本作の登場人物たちと一緒に休むこと無くストーリーを楽しむことができました。

原作未読なので原作に忠実なのかはわかりませんが、十数刊にもなる原作をこうしたうまくまとめられたストーリー展開を披露できたのも山崎貴の実力あってこそのものなんだろうなって思いました。

彼は8月頭に人気ゲームドラクエのアニメーション映画でも監督を務めているのでそちらも楽しみにしていたいと思います。

ストラテジーゲーム


鑑賞する前は予告編などの感じから戦争アクション系の作品なんだろうなって思っていたら戦闘シーンは序盤に「大和」が沈没するシーンだけでその後は”菅田将暉”演じる櫂直がその天才的頭脳を活かして「大和」造船時にかかるコストの捏造を証明し造船を止めようとする側とどうしても「大和」を造りたいと思っている側の策略がぶつかり合うようなストーリーでストラテジーゲームを外から見せられているような感じでジャンルの分類がよく分からないような作品でした。

主人公である櫂直は数学の天才と言われるだけあって作中では彼が色々計算するシーンがあるんですが正直なにやっているのかわからないでが彼が大和の造船を止めようと必死にいろいろなことをしている姿には作中に登場する人物も鑑賞している私達も心が打たれます。

また本作に登場する軍人は古臭く、暑苦しく、大和魂を持って、今ではパワハラで訴えられるような昔ながらの軍人という感じの人間でないので現代人でも見やすいような戦争系の作品に仕上げられていると思います。 

ラストに至る過程がおもしろい


本作冒頭「大和」が沈没するシーンから始まるので最終的に物語がどうなるのかということは分かっていたんですがどうしてそうなるのかっていうまでの過程が本当に面白かったです。

序盤から「大和」造船推進派は財閥との癒着があり、自分たちの立場や金儲けのことしか考えていない嫌な奴らで”菅田将暉”演じた櫂直を応援したくなるような演出が多々ありました。

しかし、櫂直が「大和」の造船費用の捏造を証明すると ”田中泯”演じる「大和」の設計した平山忠道は実は国民の平和のためを思って費用を捏造していたことを告白し、それによって「大和」の造船が決まると思いきや櫂直が「大和」の設計上の欠陥を証明し、その場では「大和」の造船計画が廃止になります。

そうはいっても本作冒頭で「大和」は登場するので結果的に製造はされるんですがどうやって製造にまで至ったのかまでの過程も面白い。

どうしても「大和」を造りたい平山忠道が「大和」を造りたがる本当の理由を櫂直に告白し、欠陥をなくすために櫂直に協力を頼むんですが、彼が「大和」を造船したいと思う理由が個人的にすごい好きでした。

その理由というのが「大和」を『象徴』にするというもの。

「大和」という巨大で絶対に沈むことが無いだろいうと誰しもが思った日本の象徴的な戦艦が沈められることによって国民や軍人たちの戦争に対する熱を冷まして、戦争の早期終結を狙うというもの。

本作序盤から嫌なやつだと思っていた平山忠道が実は一番現実をみて、国民のことを思っていたという展開はとても面白かったです。

こういった「大和」が造られるに至るまでの過程がとても面白かったです。


画像: (C)2019「アルキメデスの大戦」製作委員会

コメント

タイトルとURLをコピーしました