映像化不可能と言われていた平山夢明の小説『ダイナー』を蜷川実花がメガホンを取り、藤原竜也が主演を演じ実写化。
映画『Diner ダイナー』のレビューです。
作品データ
公開日:7月5日
製作国:日本
配給:ワーナー・ブラザース映画
上映時間:117分
主演:藤原竜也
監督:蜷川実花
公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/diner-movie/
おすすめ度
★★★★★★☆☆☆☆(6/10)
映像がきれいだったり料理はおいしそうですが。。
では詳しく見ていきましょう。
あらすじ
ようこそ、殺し屋専用のダイナー<食堂>へ
公式サイトより
そこは、命がゴミのように扱われる、殺し屋専用のダイナー<食堂>。店主は、元殺し屋で天才シェフのボンベロ。
「俺は、ここの王だ。砂糖の一粒まで俺に従う。」
日給30万の怪しいアルバイトに手を出したオオバカナコは、ウェイトレスとして売られてしまう。次々と店にやってくる殺し屋たち。オーダーは極上の料理か、殺し合いか…店主、ウェイトレス、殺し屋たち。新たな殺し合いが今、始まる――!
感想(ネタバレ)
スクリーンに常にキレイな画があります
本作を鑑賞して始めから終わりまで通して思ったのが映像がキレイだなていうことです。
本作はほとんどが”藤原竜也”が演じるボンベロが店主を務める食堂「ダイナー」の中でストーリーが進むんですが「ダイナー」は殺し屋専用の食堂ということあって店内は怪しいくらい鮮やかで毒々しい感じのセットでとてもキレイでした。
客がもてなされる個室は今にもゾンビが出てきそうな墓地を連想させる感じの個室や今にも包丁をもった人形が襲ってきそうな子供部屋を連想させるような個室で登場する殺し屋のキャラクターの個性にあった不気味な部屋が登場しますが一つ一つの部屋内の小物なんかも手が込んでいます。
また客室だけでなくボンベロが調理するキッチンもフライパンなど多くの調理器具が並べられており、調味料や野菜などの食品もキレイに並べられており、ボンベロの料理シーンもそういった場所で作られていたりフランベや調味料を高い位置から振りかける演出もありとても良いもので、料理シーンは本作の見所の一つとも言えると思います。
そしてそういった料理シーンの後に登場する料理の数々は毒々しい色をしたものもありましたがチーズの溶けた感じやスフレを割った時に中からバニラ?が出てくる演出なんかもあり、登場する料理も美味しそうなものであり、飯テロ注意なものでした。
他にもグラスが割れて飛び散る演出や花びらがひらひらと舞い散る演出なんかもありみていてキレイだなって思わされました。
作品を通してセットや演出なんかがキレイだなって思いました。
つっこみどころが。。
セットがキレイだったり俳優たちの演技もよくキャラクターたちの個性が服装や言動などで際立っていたりとおもしろいなと思うことは結構あったんですがそれを足しても本作は微妙だったなって思いました。
その原因が作品を通してつっこみどころがたくさんあったところです。
私が本作を観ようと思ったのは予告で藤原竜也が「俺はーーここのーー王だ!」って叫んでいるのをみて面白そうだなって思って観に行ったわけでしたが実際に本編が始まると全然王様じゃない。
序盤”玉城ティナ”演じる「ダイナー」でウェイトレスとして働くことになった大場かなこに対しては王様らしくものすごい偉そうにしていましたが物語中盤くらいから店に訪れる客に店の中をめちゃくちゃにされる始末。
序盤に「砂糖の一粒までが俺に従う」とか「どんな殺し屋でも平等に扱う」とかかっこいいこと言ってましたが終盤に殺し屋の組織内の幹部たちが店を訪れてからはものすごいかしこまっていたりして王の欠片もありませんでした。
そしてアクションシーンが始まったと思ったらまたおかしなことが。
”真矢ミキ”演じる無礼図を退けるためにボンベロはガス爆発を引き起こします。
普通なら「ボンベロお前も爆発に巻き込まれるだろ」とつっこみたくなるところでしたがココではまあ見逃すとして完全に爆発に巻き込まれたはずの無礼図が無傷のまま再び登場します。
これを観て「俺今ゾンビ映画でも観ているんだろうか」って思いましたね。「爆発に巻き込まれて無傷ってデットプールかよ」って感じにですね。
そしてボンベロは無礼図を倒すために無礼図を巻き込んで自爆をするんですがその後、今度はボンベロが無傷でかなこの前に現れハッピーエンドのような形で本作は終了します。
他にもいきなり恋愛要素が入ってきたり、バトルシーンで怪我を負ってボロボロになりながら軽快に動けていたりといろいろつっこみどころがあり「何を観ていたんだろうな」っていうことが鑑賞後一番に思ったことです。
予告編を見て面白そうだなって思っていたんですが案外期待ハズレで残念でした。
蜷川実花は9月に小栗旬主演で映画を公開することが決まっていますし藤原竜也は蜷川実花の次回作にも登場するようですし『カイジ』シリーズも来年公開するようなので彼らの次回作に期待したいです。
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