本当にこれが最後? 『X-MEN:ダークフェニックス』 感想(ネタバレ)

★★★★★☆☆☆☆☆

アベンジャーズシリーズで有名なマーベルの人気に始めに火をつけた映画シリーズ『X-MEN』の最後の作品『X-MEN:ダーク・フェニックス』を公開日に鑑賞してきました。

そのレビューです。

作品データ

公開日:6月21日

製作国:アメリカ

配給:20世紀フォックス映画

上映時間:120分

主演:ソフィー・ターナー

監督:サイモン・キンバーグ

公式サイト:http://www.foxmovies-jp.com/darkphoenix/

おすすめ度

★★★★★☆☆☆☆☆(5/10)

本当にこれが最後でいいの?

では詳しく見ていきましょう。

あらすじ

特殊能力を持つミュータントたちで結成されたX-MENは、人類と共存し平和を守っていた。そんなある日、X-MEN最強メンバーのジーン・グレイ(ソフィー・ターナー)は、NASA乗組員救出の宇宙ミッション中の事故によって謎の放射線を浴びてしまい、心の闇に潜んでいた彼女のもう一つの人格”ダーク・フェニックス”を覚醒させてしまう。自身の持つテレパシーやサイコキネシスのパワーが増幅し、巨大なパワーを持つことになったジーンを、親代わりのプロフェッサーX(ジェームズ・マカヴォイ)やジーンの恋人のサイクロップス(タイ・シェリダン)らも制御できなくなってしまう。彼女を救おうと仲間たちは手をさしのべるが、彼女の解き放ったパワーが思いがけない悲劇を引き起こす。取り返しの付かないことでさらに孤立するジーンのパワーを利用しようと謎の女(ジェシカ・チャステイン)が近づいてくる。

地上の全生命を滅ぼしかねない<最大の脅威>となった”ダーク・フェニックス”の力は、ジーン自身にもコントロールできず暴走。プロフェッサーXの旧友にして宿敵のマグニートー(マイケル・ファスベンダー)でさえ、彼女を止めることはできなかった。絶体絶命の危機が迫る中、危険視され、拘束されるX-MENたち。世界の滅亡を回避するため、仲間だったジーンの暴走を止めるため彼女を抹殺すべきか否かで意見を対立させるX-MENは、地上最大の脅威と化した最強の敵”ダーク・フェニックス”に立ち向かうすべはあるのか。

公式サイトより

感想(ネタバレ)

X-MENシリーズにはアベンジャーズシリーズないものがある


同じマーベルコミックスを原作とする映画シリーズである『X-MEN』シリーズと『アベンジャーズ』シリーズ。共にマーベルコミックスを代表するヒーローチームです。

『X-MEN』シリーズが先に映画化されたのにも関わらず現在では知名度や人気という点では完全に優位に立っているのは『アベンジャーズ』シリーズです。

『アベンジャーズ』シリーズは同一の世界観で単独作品を持ついくつものヒーローたちがクロスオーバーをして共に戦うという設定やユーモア溢れるキャラクターたちの言動などで全世界で圧倒的な人気を誇り、2019年4月に公開された『アベンジャーズ/エンドゲーム』では映画史を塗り替える観客動員数を誇るほどのヒット作となり世界最高のエンターテイメント映画となりました。

観客動員数や興行収入といった面で見ると敵わない『X-MEN』シリーズですが『アベンジャーズ』シリーズには無い良さもあります。

それがシリーズを通して人種差別という社会問題をはらんだ作品となっているということです。

『X-MEN』シリーズのヒーローたちは皆ミュータントと呼ばれる普通の人間から突然変異して超能力を手に入れた人間たちの集団なんですがミュータントは普通の人間からの突然変異したため全世界みてもマイノリティの人間たちであり、一部の悪さを考えるヴィラン達が暴走するため、ミュータントは悪だと決めつけられいろいろな部分で差別を受けることになります。

確かに一部のミュータントが特殊能力を悪用して人々を苦しめるヴィランとなるのが本シリーズの特徴ですがそれと同時にX-MENというミュータントのスーパーヒーログループが普通の人々をヴィランから守っていもいます。

にもかかわらずミュータントだから悪という理由で差別を受け、ミュータントにとって生きづらい世の中となっているのが本シリーズの世界観となっています。

これはどこぞの国の大統領がイスラム国は危険だから我々の国ではイスラム教徒に対して入国を規制するぞーとか禁止するぞーとか言っていたのと同じようなものでね。

同じ民族や同じ宗教の一部の人間が悪さをすることによって他の人まで悪者扱いされるという社会問題が実際起こっています。

こんなふうに単なるアクションエンターテイメント映画なだけでなく社会問題もテーマとして、そんな差別をいかに解決するかを示したのが『X-MEN』シリーズであり、そこが『アベンジャーズ』シリーズには無い良さだと私は思います。

俳優たちの演技が素晴らしい


『X-MEN』シリーズは”マグニートー”役のマイケル・ファスベンダーや”ミスティーク”役のジェニファー・ローレンスを始め多くの演技に定評のある俳優たちが活躍するシリーズですが私が本作特にすごいと思ったのが本作の主人公である”ダークフェニック”を演じたソフィー・ターナーです。

私自身ソフィー・ターナーが出演している作品は本作と前作の『X-MEN:アポカリプス』に加え、つい最近堂々の完結を迎えてた人気ドラマシリーズ『ゲーム・オブ・スローンズ』くらいしか知りません。

そんな私が彼女に抱いていた印象は「嫌い」というマイナスなイメージしかありませんでした。

このイメージは『X-MEN:アポカリプス』でのはっきりしない彼女の役柄もあったと思いますが一番はやはり『ゲーム・オブ・スローンズ』での彼女によって植え付けられたものです。

ソフィー・ターナーは『ゲーム・オブ・スローンズ』では”サンサ・スターク”という貴族の娘で大切に育てられた世間知らずのお嬢様の役なんですが私自身このキャラがものすごく嫌いでシリーズを通して多くのキャラクターが登場し、多くの死者を出す『ゲーム・オブ・スローンズ』シリーズの中でも1,2を争うぐらい「はやく◯んでくれないかな」って思うぐらいでした。

それくらい彼女の演じたキャラクターが嫌いでいつしかソフィー・ターナー自体が嫌いになっていました。

しかし、そんな印象を抱いていた私でしたが本作を鑑賞して抱いていた印象が180度変わりました。

本作鑑賞中もうとにかくすごいなって思いました。

仲間を殺めてしまった後に自分を責めているときや自身の力を開放するときのような体全体を使った演技はもちろん能力を使うときの細かな手の動きなどもすごく彼女が空を飛ぶときの軽い手の動きなんかは本当に空が飛べるんじゃないだろうか思わされるくらい凄さを感じました。

彼女の本作での演技で私個人的に気に入っているのがマイケル・ファスベンダー演じる”マグニートー”とお互いの超能力を使ってヘリを引っ張り合うシーンです。

お互いにシリーズを通して最強と言われるキャラクターですがこの最強同士が本気で能力を使って引っ張り合います。

超能力を使って引っ張っているので実際に何かを掴んでヘリを引っ張っているわけでは無いので演じている側はすごく難しいシーンであったと思うんですがそれをしっかり表現できて、本作の印象的なシーンの一つともなっております。

今考えると『ゲーム・オブ・スローンズ』ではソフィー・ターナーの演技力があったからこそ彼女の役が嫌いにな彼女自身のことも嫌いになっていたと錯覚したのかもしれません。

とにかくソフィー・ターナーの演技は良かったです。

ストーリーが本作をダメにした


本作が20世紀フォックス映画製作の最後の『X-MEN』だったので結構期待してたんですがかなり期待はずれでした。

先程言及したように役者たちの演技は良かったですし、CGなんかはさすがはハリウッドっていう感じだったんですが、それに見合わないストーリーでした。

『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』から始まる『X-MEN』の新シリーズはX-MEN内での仲間割れをするという、もうすでにステレオタイプ化した展開が本作でもみられて「またかよ」って思わされました。

そしてなにより覚醒した”ダークフェニックス”=ジーンが強すぎてあっけなかった。

ジーンが暴走状態になった時にX-MENのメンバーたちが彼女を止めに入った時にこれまでシリーズ中で誰にもどうすることもできなかったクイックシルバーを一瞬で退けた瞬間は「おーすげー」って思って感心するくらいだったんですがこれが本作のパワーインフレの始まりでした。

彼女を殺しに来た”マグニートー”も指一本すら触れさせること無く、最後の戦いでも他のX-MENのメンバーたちがどうすることもできなかった本作のもうひとりのヴィランである”ヴーク”もあっさり退場させ本作の戦闘は終了。

同じマーベルコミックスを原作とするアベンジャーズ(MCU)シリーズで単独作品も上映された『キャプテン・マーベル』も強すぎるヒロインで彼女が力を覚醒してからはほぼ無双状態でしたが『キャプテン・マーベル』はもっとアクションシーンに厚みがあったし、ユーモアラスなシーンも多く、そして何よりMCUシリーズの中の1作品であったので楽しんでみることができました。

しかし本作は20年近く続いた『X-MEN』シリーズの最後の作品です。

それにもかかわらずあっけない終わり方をして「本当にこれが最後で良いのか」って思わされて残念でした。

しかしまあ『アベンジャーズ』シリーズは『X-MEN』シリーズの成功がなかったら映画化されなかったかもしれないですし、アベンジャーズは映画界だけでなくいろいろなところに影響を与えています。

そういったことを考えると『X-MEN』シリーズには感謝したいですし、「20年お疲れ様でした」という言葉を送りたいです。

今後はディズニーによる20世紀フォックス映画買収による新たなX-MENの登場やアベンジャーズとの共演なんかにも期待したいです。


画像: (C)2019 Twentieth Century Fox Film Corporation

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