作品データ
公開日:5月17日
製作国:アメリカ
配給:ショウゲート
上映時間:107分
主演:キアヌ・リーブス
監督:ジェフリー・ナックマノフ
公式サイト:http://replicas.jp/
おすすめ度
★★★★★☆☆☆☆☆(5/10)
SFアクション?
では詳しく見ていきましょう。
あらすじ
神経科学者ウィリアム・フォスターは人間の意識をコンピュータに移す実験を今にも成功させようとしていた。しかし、突然の事故で家族4人を失ってしまい、タブーを犯す決断をする。彼は家族の身体をクローン化し、意識を移し替え、完璧なレプリカとして甦らせることに成功したのだ。ただし、彼らの記憶を少し改ざんして―。
公式サイトより
家族と幸せな日々を送ろうとするウィリアムだが、研究を狙う政府組織が、サンプルとして家族を奪おうと襲い掛かる。
感想(ネタバレ)
SF感が好き
まあこれは完全に個人的な好みの問題なんですが洋画の立体映像をこねくり回していろいろ発明したり、細部まで確認するシーンがめちゃ好きなんです。
イメージできないという方も多いかもしれませんが他の作品で例を挙げると『アイアンマン』シリーズや『アベンジャーズ』シリーズでトニー・スターク(アイアンマン)が立体映像を使ってアイアンマンスーツやその他色々なものを発明したり、『ブラックパンサー』の登場人物シュリが『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』でビジョンからマインドストーンを取り出すために立体映像をこねくり回していたシーンといえば分かっていただけますでしょうか。(マーベル映画でしか表現できず申し訳ありません)
タイムスリップしたり、クローンで新たに生命を生み出したりするSFシーンなんかよりも、あの立体映像をこねくり回すシーンが私個人として好きなんです。
なんて言いますか近未来感を感じると言うか中二心をくすぐられるといいますか。
そんな私を興奮させてくれるシーンが本作でも観られてかなり嬉しかったです。
ロボットが昭和
立体映像をこねくり回すというかなり近未来的なSF感を感じさせてくれた本作なんですが登場するロボットがかなりザ・ロボットで昭和感を感じさせるんです。
本作の主人公ウィリアムは科学者で人の脳の記憶をロボットに移そうというような実験を行っていたんですがその記憶を移そうとするロボットの見た目もザ・ロボットていう感じで動きもかなりカクカクで重機のようした。
カクカク具合で言うとちょっと前に流行った”ペッパーくん”くらいのカクカク具合でした。そのペッパーくんと同じくらいカクカク具合にもかかわらず人間よりも速いスピードで動いたところにギャップ萌えします。
ペッパー君は平成に作られたロボットですのでペッパーくん並のカクカク具合の本作品に登場するロボットを昭和というのはおかしいかもしれませんが最近のSF映画に登場するようなロボットと比べて古臭いという意味で昭和と表現しているのでご理解お願いいたします。
もちろん日本が誇る猫型ロボットの我らがドラえもんさんとは比べ物にならないくらいの昭和感です。
おそらくアニメドラえもんの1話で登場するドラえもんさんよりもカクカクだったでしょう。
それにしても少し前まで古臭いということを表現するのに「昭和だな」って言っていた我々ですが令和となった現在そのうち古臭いということを表現するのに「平成だな」って言われるようになるんだろうなって言うことを考えるとなんだか感慨深いですね。
本作のオチ
本作のオチはこれまでのクローン製造系のSF映画作品のようにクローンはやっぱりよくないという風に終わるのではなくクローンも別にいいんじゃないかという風に肯定して終わるのはちょっと予想外でした。
私自身クローン技術などに対して寄せられている倫理や道徳的な問題からの批判に関しては正直に言うと馬鹿らしいと思っており、科学技術が発達した先のよりよい生活のためには必ずクローンは必要だと思っている人間なので今回のオチは今までにないようなオチでちょっと嬉しかったです。(もちろんクローン製造過程での人体実験などは肯定するつもりはありませんが)
しかしながら物語終盤に登場した主人公ウィリアムの記憶を移されたロボット「345」が最後にウィリアムや家族たちを助けに行ってウィリアムに対して「家族はお前が守ってやれ」的な発言をしたことには納得がいきませんでした。
そもそもウィリアムの記憶を移されたロボットということはウィリアムと同じように禁止されているクローン技術を使ってまでも生き返らせたい(クローンですから正確には生き返るではありませんが)と思うほどの家族に対する愛情を持っているはずなのに家族を守るのは自分じゃなくて本物の肉体をもつウィリアムに任せることなんて絶対にないと思うんです。ウィリアムに任せず自分で守ろうとしますよね。
2014年に上映された「映画クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん 」でも同じような感じになっていましたがこちらの作品では主人公しんのすけの父のひろしの記憶を植え付けられたロボットがはじめ自身が家族を守るために父親として行動します。
本当に家族に対して愛情があるのならこういう風にロボットでも自分が家族を守りたいと思うはずなのに本作ではいとも簡単に本物のウィリアムに家族を守るように託し、ロボット自身はその後クローン技術を利用して一儲けしているというオチが個人的にどうなんだって思いました。
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