ビューティフル・ボーイ 感想(ネタバレ) 人生希望はある

★★★★★★★☆☆☆

麻薬中毒者のニックとその父デイヴィッドの2人の視点で書かれた二冊の回顧録を原作とした親子の愛の物語。デイヴィッドを演じたのはアカデミー賞で主演男優賞にノミネートされたこともあるスティーブ・カレル。息子ニックを演じたのはゴールデングローブ賞主演男優賞にもノミネートされた若きホープ、ティモシー・シャメラ。

作品データ

公開日:4月12日

製作国:アメリカ

配給:ファントム・フィルム

上映時間:120分

主演:スティーブ・カレル

監督:フェリックス・バン・ヒュルーニンゲン

公式サイト:https://beautifulboy-movie.jp/

おすすめ度

★★★★★★★☆☆☆(7/10)

薬物の怖さをリアルに教えてくれる作品。

では詳しく見ていきましょう。

あらすじ


成績優秀でスポーツ万能、将来を期待されていた学生ニックは、ふとしたきっかけで手を出したドラッグに次第にのめり込んでいく。
更生施設を抜け出したり、再発を繰り返すニックを、大きな愛と献身で見守り包み込む父親デヴィッド。
何度裏切られても、息子を信じ続けることができたのは、すべてをこえて愛している存在だから。

公式サイトより

感想(ネタバレ)

ティモシー・シャメラの演技がすごい


君の名前で僕を呼んで』でゴールデングローブ賞主演男優賞にノミネートされるなど現在23歳という若さで確かな実力を持つティモシー・シャメラ

私自身『君の名前で僕を呼んで』をまだ鑑賞したことはなくまた彼の出演した過去の作品も観たことがなかったので本作で初めてティモシー・シャメラの演技を見ることになったんですがすごいの一言に尽きます。

本作でシャメラは勉強も運動もできる優等生だったが麻薬に溺れてしまうニック・シェフの役を演じるんですが本当にシャメラ自身が麻薬やってんじゃないかってくらい表情や感情表現がものすごくうまいんです

麻薬をやってハイになっている時の顔、麻薬が切れてしまって脱力感や恐怖に襲われている時の顔、弟たちと会った時の満面の笑顔など本作の中でも彼はいくつもの感情を表現します。

ニックの顔を見ただけでニックは麻薬を体に入れたばっかりなんだなとか麻薬が体から抜けたんだなとかがわかるんです。だから彼が父デイヴィッドなどに対して麻薬はもうやめたなどと嘘を付くときには「ああ、まだやめれてないんだな」っていうのがすぐにわかるんですね。

麻薬をやってハイになってる時の顔やボーッとしていると時の演技ってとても難しいと思うんですがそれをシャメラは23歳という若さにもかかわらずやってのけるんです。

そりゃ期待の若手俳優なんて言われますよ。本当にすごいです。

期待と重圧と薬物


本作の主人公ニックは成績優秀、スポーツ万能で文学の才能もあり両親や義理の母、弟たちなど周りからの期待も大きかった。

そんな優秀で期待も大きかったニックがドラッグに手を出してしまい、初めは軽いものからはじめ、徐々により強い快感を求め効果の大きい麻薬にまで手を出してしまう。

ではなぜニックのような優秀で将来も明るいであろう人間が将来を壊してしまうかもしれない薬物になど手を出してしまったのか。

それは彼の感じるプレッシャーが大きすぎたからでしょう。

麻薬を接収する理由なんて人それぞれでしょうがストレス発散や気分転換、現実逃避のために摂取する人も多いといいます。

まさにニックは周りからの重圧によって発生するストレスに対して発散したり、現実逃避のために麻薬に手を出してしまったんでしょうね。

私はニックのように周りからの期待によって感じるプレッシャーなんてないため彼の気持ちは分かりませんが優秀な人間でも判断を誤って将来を潰してしまう可能性があるとういうことを理解させられました。

バカはバカなりに判断を誤らないように気をつけたいと思います。

あとニックが麻薬中毒になったのはアメリカの環境にも原因があると思います。

本作の舞台となった時代ではどうか分かりませんが現在のアメリカのある地域では大麻が合法化され簡単に手に入る時代となっています。

そのため本作の舞台となっている時代でも結構簡単に麻薬が手に入るような環境だったのではないでしょうか。

大麻は麻薬の中では比較的に副作用が少ないと言われている薬物ですが大麻で感じた快感を覚えて更に強烈な快感を求めてより強い薬物を求めるようになるなどといったことになったらかなり怖いです。

現在日本ではこういった薬物は禁止されていますが少し前にニュースなどで話題となった危険ドラッグなんかは法を上手くかいくぐって違法にならないような成分となっているようで警察もこれを簡単には取り締まれないような状態のようです。

我々はまだ法に守られているとはいえ危険ドラッグなんかの存在もありますし危険ドラッグは法をかいくぐるために改良に改良を重ねて大麻なんかよりもより危険な成分が入っているようなのでこうしたものには気をつけたいですね。

それでも希望はある


ニックは麻薬中毒を治そうと父デイヴィッドをはじめ様々な人の協力を得て麻薬を断ち切ろうとします。

しかしそう簡単にいかないのが麻薬の怖いところ。

何度も更生施設や病院に行くんですが禁断症状が出て施設を逃げ出してまた麻薬を摂取してしまう。それを何度も繰り返すうちに一度に摂取する量もだんだん増えていきます。そしてとうとう摂取過剰で意識を失ってしまうんですね。奇跡的に生還することができ、その時についに本気で麻薬を断ち切ることを決断。

麻薬を摂取すること8年、施設や病院に行くこと7回という長い道のりでしたがニックは今も麻薬の誘惑と戦いながら断ち切ることに成功し、自身の文学の才能を活かし今ではNetflixドラマ『13の理由』をはじめ様々なドラマの脚本として活躍しています。

こうして長い時間をかけて何度も失敗しながらでも麻薬を断ち切ることに成功した人がいる。

これは麻薬中毒の人だけでなくすべての人に対して何度失敗しようとどれだけ時間をかけようと挑戦した先には希望があるということを教えてくれます。

そういったところに本作の良さを感じました。


画像: (C)2018 AMAZON CONTENT SERVICES LLC.

コメント

タイトルとURLをコピーしました