運び屋  感想(レビュー) 衰え知らずの爺さん、クリント・イーストウッド

★★★★★★★☆☆☆

3月8日公開

全米で大ヒットし興行収入1億ドル突破した作品が日本上陸。監督・主演を務めたのは巨匠・クリント・イーストウッド。彼の脇を固めたのは同監督作「アメリカン・スナイパー」でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされたブラッドリー・クーパーやローレンス・フィッシュバーン、アンディ・ガルシアなどの実力派俳優たち。

作品データ

製作国:アメリカ

配給:ワーナー・ブラザース映画

上映時間:116分

公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/hakobiyamovie/

おすすめ度

★★★★★★★☆☆☆(7/10)

あらすじ

90歳間近の男アール・ストーンは事業の失敗から金もなくなり、かつて家族をないがしろにしたせいで彼らを頼ることもできず孤独にいきていた。そんな彼にある男が「車の運転さえすれば金がもらえる仕事がある」と仕事を紹介する。車の運転だけで金がもらえるならとなんとなく引き受け仕事をこなしていたがある日、自身が麻薬を運ばされているということに気がつく。金のためにやめることができないアールは運び屋を続け大量の麻薬を運ぶ。そんな彼にコリン・ベイツ捜査官の手が迫る。彼に待ち受ける結末は。。

感想

いつまでも元気なハッスル爺さん・イーストウッド

クリント・イーストウッドといえば実話をもとに様々な名作を生み出してきた天才監督であり、昨年上映された「15時17分、パリ行き」では実際に起きた事件を事件の当事者たちに本人役で演じさせるという誰も思いつかなかったような手法をとり、映画を完成させた。

そんな彼は今回の運び屋でも90歳の運び屋という新聞記事からアイデアを思いついたという。

そして今作はイーストウッド本人が監督、製作だけでなく主演を務めた。今年で89歳となる年齢にもかかわらずこれだけの仕事をこなすとんでもない爺さんであることは誰も疑わないだろう。

2012年の「人生の特等席」以来の役者仕事である彼であるがやはり俳優としての実力もかなりのもの。おそらく今回のアール・ストーンという役はイーストウッド以外の誰も演じることはできなかっただろう。

インターネットが普及するまで事業で成功を収めていたアールは90歳という年齢にもかかわらず事業がうまく行っていた時代に家族をないがしろにしていたせいで事業を畳んでからも家族を頼ることもできなかった。結果、薬の運び屋という新たな仕事を得ることになる。多くの麻薬を運ぶことに成功したアールは麻薬の密売組織のボスに気に入られボスのパーティーにも参加したり、そこでは若い女とのベッドシーンも有るのだ。

こんな90歳にもなって長距離運転をしたり、若いねーちゃんとのベッドシーンを行える元気な爺さん役なんてものはイーストウッド以外誰も務めることはできなかってであろう。

金では買えないもの

この映画では人生において大事なものを教えてくれる。

もちろんお金は大事なものだ。お金がなければ安心して生活することもできなし多くのお金があればより豊かな生活をおくることができるであろう。

だがお金は使い方を間違えれば凶器にもなり得る。

実際この映画でもそうだ。事業で成功していてお金をたくさんもっていた時のアールは家族を顧みず娘の結婚式の日でもパーティーを開いて参加者に大盤振る舞いをする。この事によって愛する娘との間に亀裂をいれることになる。

そして事業に失敗し畳んで家族のもとに帰ろうとするが過去の行動が原因で受け入れてもらえない。家族に受け入れてもらうために金を必要とした結果、麻薬の運び屋になる。そのことで再び大金がアールにもとに入ることになった。そのお金で結婚を控える孫のためにパーティーを開き、孫から感謝される。これで運び屋をやめればよかったのに友人のバーが潰れかけであることを知り再建のためにお金が必要であることを知りまた麻薬を運ぶことに。バーが再建したことでまた他人に感謝される。感謝されることの喜びを知り、また誰かを助けるためにまた麻薬を運ぶという犯罪を繰り返すことに。多くの麻薬を運んだことによって警察に目をつけられ追われる身になる。最終的に警察に捕まり、生涯刑務所で暮らすことになってしまう。

家族のために金を必要としたが大金を手に入れるために犯罪に加担し、その結果お金が自身に牙を向き最後の家族との時間を奪ってしまう。まさにお金は凶器であるといえよう。

またお金でも失った時間を買うことはできない。麻薬を運ぶことで大金を手に入れていたアールだが家族たちと過ごすべきだった過去の時間を買うことはできなかったのだ。

こんなふうに作品を通じてお金で買えないものがあるということを教えてくれる作品だ。

キャスト

アール・ストーン:クリント・イーストウッド

コリン・ベイツ:ブラッドリー・クーパー

主任特別捜査官:ローレンス・フィッシュバーン  トレビノ:マイケル・ペーニャ

スタッフ

監督・製作:クリント・イーストウッド

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